認知症の初期症状とはどんなものなのか

認知症の初期症状とはどんなものなのか

認知症の初期症状とはどんなものなのか

何か物事を忘れることが多くなった時、それが物忘れなのか認知症なのか迷ってしまうのではないでしょうか。

 

実は記憶力自体は20代がピークで、それ以降は減退していくのが普通です。

 

ところが記憶力以外は20代以降であってもいろんな経験を積むことで成長し、50代頃までは知能全体が伸びていくといわれています。

 

60代以降になると記憶力の衰えも加速し、判断力や適応力なども衰えるようになってくるのです。そして物忘れがひどくなってくるのもこの時期です。ですが、この物忘れと認知症とは違うもので、自分が何を忘れてしまったのかという自覚はあります。

 

例えば「昨日銀行へ行かなければいけなかったけど、つい忘れてしまっていた」、「ハンコの置き場所を忘れてしまった」などは物忘れになります。これは加齢に伴う自然な老化の一つだからです。しかし認知症の初期症状である物忘れはそうではありません。自分が何をしようとしていたのか、目的そのものを忘れてしまいます

 

つまり約束を何かしていても「約束をしていない」と言ったり、はんこの置き場所もそもそも覚えていないのでハンコ自体が盗まれてしまったのかもしれないと思い込んでしまったりします。

 

初期症状は大体家族が気づくことが多いです。同じことを何度も聞いたり言ったりする、置き忘れやしまい忘れが増える、それまではしっかり覚えていた物の名前を覚えていない、前まで興味を持っていたことにも興味を持たなくなってしまったなどがあります。また特徴的なのは「怒りっぽくなった」というものです。

 

このような症状が見られるようになったら専門の医療機関にかかることが重要です。早い段階でわかればなにかしらの対策を練ることができますし、進行する前に薬などを使ってそれ以上ひどくなるのを止めることが期待できます。もしかして?と思ったら「物忘れ外来」もしくは精神科や神経科、神経内科、老年病内科、老年内科などでも診てもらうことはできます。

 

医師は単なる加齢による物忘れなのかそうではないのかということを家族からの聴き取りからまず判断します。どういう症状があるのか、いつ頃から始まったのか、どういうきっかけだったのか、これまで何か病気にかかったことがあるか、もし病気にかかったことがあるのであればその経過についてなども聞かれます。

 

次に同じことを本人にも聞きます。また簡単な記憶テストも行なうことが多いです。そして脳内の病巣をチェックするためにCTやMRIなどの検査を行ないます。

 

もし一つの病院で出された結果に納得できないようであれば他の病院でもう一度診察を受けてみるのも良いでしょう。インフォームド・コンセントといって医師には診察した上で出された結果について説明をする義務がありますし、患者側もそれに同意できてから治療に入るのが普通ですから、この考えをきちんと持っている医師であればセカンドオピニオンについても受け入れるでしょう。

 

大事なのは患者側の本人や家族が納得した上で治療を始めることなのです。またもしアルツハイマーなどの病気だった場合も医師とは長いおつきあいをすることになりますので、その医師が信頼できるかどうかというのは非常に大切な部分になります。

 

この病気と間違えやすい病気もありますので注意しなければいけません。それは意識障害やうつ状態などがあります。意識障害の中には「せん妄」があります。現在の日付や時間、今いる場所がわからないなどのよく似た症状があらわれますので間違われやすいのです。

 

せん妄になる原因は脳の酸素不足や脱水、栄養障害、感染症や化膿症、頭部外傷などがあります。

 

せん妄と同じように間違われやすい病気には「うつ病」があります。しかし「うつ病」の場合は薬によってある程度は改善されたりします。いずれの病気も妄想や幻覚などを見てしまうことがありますので注意しなければいけません。

 

しかしこれらの症状に関してもある程度は薬で調整できるようになりますので、早めに治療を受けられることが望ましいのです。そして認知に関しての病気からくる妄想に関しては否定したくなってもそうしないで、聞き流すようにしたり、その妄想によって苦しんでいるようであればそれに寄り添うようにすることが重要です。

 

こういう妄想は環境によって改善されることもわかっています。そのため現在の状態から環境を変えてみるのも良いですし、妄想が始まった時には周囲の人が根気よく説明をしてあげることで徐々に落ち着いてくる場合があります。

 

認知の病気である場合、初期の段階でも家族など周囲の人が叱責したり間違いをなおしたりすることで本人が屈辱を感じたり、家族に対して敵意を持つ場合があります。ですから、そういう時にはそのままの本人を受け入れてあげるようにしましょう。どうしても状態がひどくて手に負えないようであれば専門家に相談して対策をねっておく必要が出てくるでしょう。