認知症の治療方法と家族のケア

認知症の治療方法と家族のケア

認知症の治療方法と家族のケア

認知症は、老いることで発症することのある病気の一つです。家族や身近な人が発症してしまった時、自分自身に症状がではじめたらどうしたらよいかわからずに不安に感じる方もいるでしょう。しかし、早期発見により進行を遅らせることは可能です。

 

日本では高齢化社会に伴い増加傾向にありますが、年齢を重ねると新しいことが覚えにくくなったり、物忘れが多くなったりします。しかし、物忘れや新しいことを覚えるのが困難になることは誰にでもあることで、これは加齢による物忘れで病気ではありません。

 

しかし、物忘れしていることに自分自身で気づけなかったり、体験談を思い出せない場合は病気を発症している可能性があります。

 

症状としては、記憶力や判断力が低下することで日常生活に支障をきたしてくることがあります。治療方法としては、主に薬物療法とリハビリテーションがあります。現在のところ、症状を完全に治す治療方法はありませんが、進行を遅くしたり症状を緩和させてよりよい生活を送ることは可能です。

 

病院で処方される薬では、様々な症状を緩和させる効果があります。1999年から治療薬として使われてきたアリセプトは、思考や記憶に関わる神経伝達物質が不足するのを抑える効果を発揮してくれます。その他にも、うつ状態や無関心、無気力な症状の改善にも役立ちます。

 

またレミニールは製菓的には実績のある薬で記憶障害や判断力の低下をつかさどる物質の減少を抑えることで進行を遅らせる効果が期待できます。効果があらわれるまでには個人差がありますが、飲み続けることで効果があらわれ始めます。またレミニールには言語障害や、手のふるえや歩行の機能の症状を改善する効果も期待できます。

 

このように薬餌療法を行うことで、進行を遅らせたり様々な機能の低下を遅らせたりすることが可能です。また、不眠、不安、妄想などの症状も緩和させることで家族と一緒に過ごす時間を少しでも長くしたり、家族の介護を軽減することができます。

 

薬物を使用しない、非薬物療法もあります。非薬物療法には回想法があり、本人に過去の思い出を語ってもらったり懐かしい思い出や楽しかった思い出を語ってもらうことで、誰かに話をして脳を刺激して精神の安定をはかり記憶を刺激することで感情の安定を図るものです。

 

認知症の場合、新しい記憶を持ち続けることは難しくても昔の記憶はしっかりと残っていることがあります。このような昔の懐かしい記憶を語り歌を歌ったり懐かしい遊びを行うことで、病気からくる不安や混乱を防いで精神状態を安定させる効果が期待できます。

 

精神が安定すると、人とのコミュニケーション意欲が強まることがあるので病気の進行を遅らせるきっかけとなります。このような回想法には、介護施設などの専門の施設でグループを通じて行う場合と、個人で行う場合があります。

 

リハビリテーション療法は、生活機能の改善を目指して行うもので脳に対して様々な刺激を行います。症状に合わせてその人に合ったリハビリの内容を選択します。主なものでは音楽療法、園芸療法があります。これは、音楽や草木に触れることでのリラックス効果や心身の健康な状態を目的としたもので感情が安定します。

 

特に音楽では、歌ったり聴いたりすることで楽しい気持ちになったりリラックスするので、自発的に物事に取り組むこともできることが期待できます。また、歌ったりすることで脳の血流が良くなり脳が活性化します。アニマルセラピーでは動物と触れ合うことで精神に良い影響を与えることを目的としています。

 

動物に癒されたり世話してあげたい、という気持ちは予防や改善に効果があるとされています。そして心身の安定に有効的で自信をなくした状態の方にとって、自信を取り戻すきっかけとなります。リアティ・オリエンテーション療法は初期段階の症状に有効的で日常会話やコミュニケーションの中で行います。

 

日時や名前などの基本的な情報を繰り返し与えることで記憶中枢に働きかけて進行を遅らせることが期待できます。また患者同士がオリエンテーションすることで他社との関わりを持ち感情を共有することで前向きな気持ちにさせてくれます。

 

認知症になった方にとって、家族のケアはとても重要なものになります。症状に気がついたら一番苦しむのは本人です。家族があたたかく、病気をしっかりと理解したうえで必要な対応をすることで本人の不安をやわらげることになります。

 

症状が出ると、家族は戸惑いや不安を感じて怒りや混乱があらわれますが、正しい知識を持って介護サービスや、介護者の負担を減らすことのできる様々なサービスを上手く利用することが大切です。健康面や医療面では、専門の医師や医療スタッフの助けが必要ですが、よりよい生活を送るために必要な支援は家族や地域の介護サービスとなります。

 

そのために進行を遅らせて残された機能を少しでも長く維持できるようにすることが大切です。