認知症が疑われるときに行う検査とは

認知症が疑われるときに行う検査とは

認知症が疑われるときに行う検査とは

認知症が疑われる場合には、問診や知能テスト、画像検査など結果を総合的に判断して診断を行います。

 

認知症のテストはいくつかありますが、一般的なものとして、改定長谷川式簡易知能評価スケールとMMSE検査があります。

 

改定長谷川式簡易知能評価スケールは、もっともポピュラーな診断テストで、年齢の確認や日時、今自分がいる場所などをいえるかどうかを確認していきます。ただ、このテストは、レビー小体型の人にはあまり効果がありませんから、見逃される可能性があるので注意が必要です。

 

MMSE検査は、ミニメンタルステートとも呼ばれているテストで、国際的にもっともよく使われているテストです。長谷川式よりも複雑な質問で、日時の確認や今いる場所、簡単な計算、ものの名前の確認、指示を理解しているかを確認、視覚認知が正常かを確認などを行います。

 

認知症と一口にいっても、アルツハイマー型、脳血管性、レビー小体型、前頭側頭型などがあります。

 

アルツハイマー型は、脳にアミロイドベータというタンパク質がたまって、脳の萎縮がおこることが原因と考えられています。これまでは、加齢や遺伝などが関係することはわかっていましたが、近年では、糖尿病や高血圧などの人は、アルツハイマー型になりやすいことが科学的に証明されています。

 

初期の症状としては、記憶障害がおこり、中期になると現在と過去の区別がつかなくなり、尿意や便意がわからなくなり、失禁が目立つようになります。後期になると、脳の萎縮が進行し、話が通じなくなります。また歩行も困難となり寝たきりになり、栄養不良や肺炎が起こりやすくなってしまいます。

 

脳血管性は、脳梗塞や脳出血などの脳の血管障害によって起こるもので、アルツハイマー型とは違い、原因となる脳血管障害を早期に治療をし、リハビリを行うことで、症状の進行を抑えることができます。

 

初期の症状としては、夜間の不眠や不安感、意欲の低下などがおこり、症状の変動が激しいことが特徴です。影響をうける脳の部分が限定されていますから、できることとできないことの区別がはっきりしているのも特徴となっています

 

中期以降の症状として、発作が起こるたびに症状が重くなり、記憶障害がひどい一方で、判断力が保たれるという症状が現れ、症状が日毎に大きく変化していきます。

 

レビー小体型は、レビー小体というタンパク質が脳にたまることで起こる、脳の萎縮が原因で、体の動きが緩慢になり、歩行障害や転倒しやすくなったり、幻視が現れたりします。また、睡眠時に夢に合わせて踊ったり、手足を動かすのが特徴で、気分や態度、行動の変化が現れるというのも特徴となっています。

 

前頭側頭型は、ピック球という異常構造物が神経細胞にたまる場合と、TDP-43というタンパクがたまる場合があり、10年以上かけてゆっくりと進行していきます。清潔保持や衛生面が管理できなくなり、反社会的な行動が増えることが代表的な症状で、人格や性格が極端に変化して、決まった時間に同じ行動を繰り返さないと、不機嫌になることもあります。

 

家族や身近な人、自分自身がこの病気になってしまった場合、どうしたらよいのかと不安に思っている人も多いのではないでしょうか。多くの場合、加齢とともにともなう病気で、さまざまな原因で脳の細胞が死んだり、働きがわるくなることで、記憶や判断力に障害が起こり、社会生活や対人関係に支障がでている状態となります。

 

日本では、高齢化にともない、65歳以上の高齢者では、7人に1人が発症しているともいわれ、今後も増え続けると予想されている病気です。年をとると、誰でも新しいことを覚えるのが困難になってきますが、物忘れとは違い、物忘れの自覚がない場合には認知症の可能性があるといえます。

 

代表的な症状として、中核症状と行動・心理症状の2つがあり、中核症状には、記憶障害、見当識障害、理解・判断力の障害、実行機能障害、感情表現の変化などがあります。行動・心理症状とは、本人が元々もっている性格や人間関係などさまざまな要因がからみあって起こり、鬱状態や妄想といった心理面や行動面の症状が現れます。

 

アルツハイマー型や脳血管性の場合、生活習慣病が大きく関係していると考えられていますから、予防方法としては、定期的に運動を行い、生活習慣を見直すことが大切です。現在の医学では、アルツハイマー型を完治させることはできませんが、早期に気づいて適切な治療を受けることで、症状の進行を遅らせたり、改善させることができます

 

そのため、早期診断と早期治療が重要といえます。どこに相談すればよいのかわからない場合には、まずはかかりつけの医師に症状を伝え、物忘れ外来などを紹介してもらうとよいでしょう。また、地域包括支援センターや、電話相談なども活用し、適切な治療を受けることをおすすめします。

 

なかなか自分では気づかない病気ですが、身近な家族ならいつもとは違うと気づくことができます。